一方、「年のせいだから!」は否定的で断定的で言われたくない言葉ですね。
良く患者さんから言われるのは「膝が痛いので見て貰ったら、年のせいだと言われた」という訴えです。
確かに年齢を重ねれば、体のいたるところで老化現象が現れます。
「年のせいだから」は正しいのですが、そんなことは皆さん承知のことです。
どこどこが痛いと訴える患者さんにかける言葉は、まず「そう大変ですね、長く使ってきたから」でしょう。
その後から、治療や予防繋がる対策を相談します。
「年だから」という冷たい言葉は患者さんとのコミュニケーションを断絶させます。
リハビリや予防医学に詳しい医師は、希望の持てる対策を提示するでしょう。
どうせ年だからやっても無駄、できないだろうと思うのは早計です。
しかし、こちらから色々な対策を提示しても、痛みを訴えられたご本人が、「そんなことは出来ない」と言われると、こちらもめげますね。
いろいろな運動などを提案するのですが、鎮痛の張り薬とか飲み薬を希望される方が、圧倒的に多いことも事実です。
その方が楽だからでしょう。
では膝の負担を取るために少し体重を減らしましょうか?
「食べてないんだけど減量できないんです」。「?」手を変え品を変え話をして、最後にご本人から「年だから仕方ないですね」と言われると、残念ではありますが、本人が納得されるのですから、良しとします。
しかし「年だから!」仕方ないということはありません。
高齢社会になったので、食べ方も運動の仕方も年齢に適した方法が、どんどん開発されています。
チャレンジしましょう!