MENU
green

足助病院コラム

Asuke Hospital column

2025/06/17 

Vol.348 「育休コラムpart2:育休中のお金」

執筆 足助病院職員

医事課 加藤拓功真

~~前回(6/10)の続き~~

育休経験者が育休中にもらえるお金をまとめました。

育休に興味はあるけれど、「お金、大丈夫かな…?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、実際に育休を経験した私から、育児休業中にもらえるお金についてご紹介します。

1. 出産手当金(産休中)
こちらは産休中(育休に入る前)にもらえるお金です。
会社からの給与の代わりに、健康保険から支給されます。いわば「産休版の給付金」ですね。
 •支給対象期間:出産予定日の6週間前(多胎妊娠は14週間前)~出産後8週間まで
 •支給額:この期間の給与のおよそ2/3

2. 出産育児一時金
出産にかかる費用を補助するために支給されるのが、この「出産育児一時金」です。
2023年4月以降は、原則1児につき50万円に引き上げられました。
我が家は「直接支払制度」を利用したので、自己負担が少なく、申請もスムーズでした。
※直接支払制度とは、医療機関に国が出産費用を直接支払ってくれる仕組みです。個人で大金を立て替える必要がないので、経済的な負担が軽減されます。なお、この制度が使えるかどうかは医療機関によって異なります。

3. 育児休業給付金(育休中)
育休中の生活を支えるメインの給付金です。雇用保険から2カ月ごとに支給され、正社員だけでなく、パートや契約社員の方でも条件を満たせば受け取ることができます。
支給額の目安
 o育休開始から180日(約6か月):月給の67%
 o181日目以降:月給の50%
 ※育休中は非課税のため、実質67%以上の支給となるケースもあります。
注意点
 最初の支給があるのは出産からおよそ4か月後になることが多いです。
 その間は無給となるため、事前に生活費の準備をしておくと安心です。

4. 児童手当(出産後~)
育休とは別枠になりますが、「児童手当」も育児を支える大切な制度です。
子どもの年齢や人数によって金額が変わります。
 ・0~3歳未満:月1万5,000円
 ・3歳~小学生:第1・2子 月1万円/第3子以降 月1万5,000円
 ・中学生:月1万円
 ※2024年(令和6年)10月分(12月支給)からは所得制限が撤廃されました。

育休中のお金、時系列で見るとこんな感じ
 ☑ 妊娠〜産休中:出産手当金(約2/3の給料)
 ☑ 出産時:出産育児一時金(50万円)
 ☑ 育休前半(6ヶ月間):育児休業給付金(67%)
 ☑ 育休後半(6ヶ月以降):育児休業給付金(50%)
 ☑ 常時:児童手当(1万円~1.5万円/月)

最後に
これらの給付金や手当は、基本的に自動では支給されません!
申請書の提出や、会社・ハローワーク・市役所などとのやり取りが必要です。
また、支給までに時間がかかるものもあるため、余裕をもって準備・確認しておくことがとても大切です。
出産・育休のタイミングは不安も多いとは思いますが、使える制度をしっかり把握して、安心して育休期間を過ごしてくださいね。
コラム一覧へ戻る