前述の賢い腕時計の追加バージョンです。
スマートウオッチが様々な機能を持っていることは前号で触れました。
その中でも、ウオーキングやランニング山登りでルートの記録や確認ができる機能はとても便利です。
しかし、なんでそんなことができるのでしょうか?
皆さん、お判りのように「そうなんです。GPSの制度機能向上のおかげ」なのです。
グローバル・ポジショニング・システム( Global Positioning System、GPS、全地球測位システム)は、全地球測位衛星システムのことです。
衛星システムは、アメリカのGPS、ロシアのGLONASS、欧州のGalileo、中国のBeiDou、日本のみちびき、
インドのNavICなどの衛星測位システムがあります。
ところで、〝みちびき〟(日本版GPS)について皆様、ご存じでしたか?
みちびきは日本固有の衛星測位システムです。
日本の真上を通る軌道(準天頂軌道)が特徴なので、GPSと組み合わせで、
日本周辺地域で衛星信号が届きにくい中山間地域などでも、高精度で安定した位置情報が得られるのです。
なるほどカーナビなどの正確さには納得です。
当然ながら気象の世界でも活躍していて、GPS気象学が存在し、
近年、ゲリラ豪雨や線状降水帯の正確な位置情報に寄与して防災にも役立っています。
GPS気象学は発生する大気中の水蒸気による電波の遅延を、逆に気象情報(特に水蒸気量)として利用する学問・技術です。
電波は真空中では光速で伝導しますが、水蒸気がGPSのノイズとなる大気中を通過する際に水蒸気によってこれが測位誤差の原因となるわけです。
これ解析すると、上空の水蒸気量を推定でき可降水量として、降水量に換算できます。
GPSの大気中の水蒸気が電波の到達時間を遅らせる性質が誤差の原因となることを利用した逆転の発想です。
「うむむ? どうゆうこと? 分からん!」となりますかね~
少々、医療の世界に置き換えて解説いたしましょう。
薬効に例えますと、逆転の発想で副作用から新薬に結びつける感じです。
医薬品はその効能に対する作用以外に、副作用を引き起こすことがありますが、
時には、その作用を逆手に取って別の効能を持つ医薬品として利用されることあるのです。
抗アレルギーの眠気からの睡眠改善薬などが有名です。
勉強になりましたか?
グーグー…
ん?