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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2023/12/29 

Vol.144 「へき地医療研修を終えて」

執筆 研修医・医学生の皆様

江南更生病院 研修医

1.へき地医療研修で楽しかったこと、思い出
今回の研修では実際に現地に訪問して患者さんやその家族と関わる機会がありました。
特にへき地健診に参加させていただいたときのことが記憶に残っています。
参加する前の印象としてへき地は閉鎖的でよそ者に厳しい面があるのではないかと少なからず思っていました。
しかし実際に参加してみると、地域の皆様全員が非常にフレンドリーに接してくださり、講話も熱心に聴いていただいて、へき地に対する印象が変わり、非常に楽しい経験となりました。

2.後輩研修医に是非伝えたいこと
普段の研修では患者やその家族と生活環境において深く関わったり、また看護師さんと関わることがあってもケアマネージャーさんなどほかのメディカルスタッフと関わる機会はあまり多くはないのではないでしょうか。
足助病院での研修では、そんな普段関わることが少ない方々と関わることができます。
この貴重な機会を活かすことができれば今後の診療がより深いものになると確信しています。
ぜひ励んでください。

3.へき地医療(地域医療)に対する考え方の変化又は感想などあれば記載ください。
へき地医療について、病院面においては物資や人員の問題、地域面においては交通アクセスや社会サービスの問題など、悲観的なイメージが正直少なからずありました。当然そのような問題で苦労している地域もあるのではないかと思いますが、足助病院での研修でそのイメージはだいぶ払拭されました。
患者さんに対して、看護師さんによる切れ目ない訪問看護で些細な様子の変化にもすぐ気づくことができるようになっていたり、またケアマネージャーさんを通じて普段の生活に適した形でデイケアや訪問・通所リハビリが入っていて健康を維持するためのADLを保てるような環境になっていることを見て学ばせていただきました。
一次・二次・三次予防を徹底することで病気にかかったり悪化したりしないようにすることができ、またそうなったとしても時間に余裕をもってより高次な病院への搬送ができることを再認識し、これがへき地医療を持続するために重要なことの1つではないかと考える良い機会となりました。

4.地域住民・患者さん・職員へのメッセージ
 この度は2週間という短い期間ではありましたが、貴重な研修の機会を設けてくださり誠にありがとうございました。
最初に述べたへき地健診で感じたへき地の印象について、まず地域の皆様が心優しい素晴らしい方々であることは間違いないですが、それに加えて足助病院の職員方の長年の働きがあってこそ今の非常に良好な関係が築かれたものだと確信しております。
これからもより一層のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
再度になりますが、誠にありがとうございました。
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