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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2024/11/01 

Vol.182 「へき地医療研修を終えて」

執筆 研修医・医学生の皆様

安城更生病院 研修医

1.へき地医療研修で楽しかったこと、思い出
 普段私が研修をしている安城更生病院では、超急性期の患者さんを対象とした医療を主としており、住み慣れた場所で暮らす患者や家族の想いを尊重しながら慢性期や回復期、終末期を診ていく医療は非常に新鮮で興味深いものでした。
足助病院の医療はより強く地域に根差しており、病院外に出てへき地検診を行って健康講話を行ったり、訪問診療をしたりと、普段経験できない医療を見させていただけたことは大変印象深かったです。
私は今後少なくとも数年は超急性期病院での医療をメインにしていくつもりではありますが、このへき地医療研修を通じて学んだ知識を活かし、超急性期を終えた後の医療についても見据えながら、今後も日々の診療を行っていきたいです。

2.後輩研修医に是非伝えたいこと
 普段超急性期病院で働いていると次々にやってくる患者さんの対応に追われ、多様なバックグラウンドをもった患者さんという人を診ていることを忘れ、患者さんが抱える疾患を診ることにばかり目が行ってしまうと思います。
超急性期病院で勤務するうえでそれは仕方のないことだとは思いますが、超急性期の医療を受けた後の人たちがその後にどんな医療を受けているのか、そして最期には何を重要視するのかということも、医療者としては欠かせない視点だと思います。
足助病院での研修は、普段の研修中には学ぶことが難しいそれらの視点を学ぶ重要な機会になると思います。
ぜひ積極的に学んで、それを今後の診療に活かしていっていただけたらと思います。

3.へき地医療(地域医療)に対する考え方の変化又は感想などあれば記載ください。
 私はへき地医療にはこれまで全く関わったことがなく、へき地医療について深く考える機会もありませんでした。
しかしこの3週間の実習を通じて、へき地という限られた医療資源の中でいかに患者さんの望む医療の形を実現するかという難しさを学び、へき地医療について考察する貴重な機会を得ることができました。
また、多職種で連携しながら患者さんに寄り添った医療を行うことで患者さんやそのご家族のQOLを大きく高めることができる可能性も学ぶことができ、へき地医療の重要性を再確認することができました。

4.地域住民・患者さん・職員へのメッセージ
 このたびは地域医療について学ぶ貴重な研修の機会をご提供いただき、誠にありがとうございました。
私はこの研修で足助という場所を初めて訪れましたが、地域住民の方も病院の職員の方も、いつも気さくに声をかけたり挨拶をしてくださったりして、穏やかで優しい方が本当に多い場所だなあという印象を強く受けました。
慣れないことばかりで拙いことも多々あったかと思いますが、親切な足助の皆様のおかげでたくさんのことを学ばせていただき、大変実りある研修となりました。
3週間と短い期間でしたが、誠にありがとうございました。
今後ともお体に気を付けて、健康に過ごしていただけることを心よりお祈りしております。
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