江南厚生病院 研修医
1.へき地医療研修で楽しかったこと、思い出
普段研修している病院は三次救急病院のため、一日に多くの患者様が来院・入院し、また多くの患者様が退院・転院されるという、目まぐるしい環境にあります。
そのような環境では、ややもすると日々の業務が流れ作業的になり、つい目の前の患者様を診ずに病気だけを診てしまいます。
一方、この病院は地域とのつながりがより深く、診療体制が一人一人の生活に寄り添っていることが印象的でした。
2.後輩研修医に是非伝えたいこと
へき地医療を実地で体感することにより、普段の診療や将来の進路選択など、多方面においてより広い視点を持つことができました。
大学病院や三次救急病院では学べないことがこの病院にはあります。
「書を捨てよ、街に出よう」ではないですが、「書を捨てよ、人を診よう」という一つの考え方が学べる場所だと思いました。
3.へき地医療(地域医療)に対する考え方の変化又は感想などあれば記載ください。
正直に言って、へき地医療というと、大学病院や大きな病院と比較して、診療の質が落ちたり、時代遅れな医療を行ったりしているような偏見がありました。
しかし、研修を行ってそれは間違いだと気づきました。
確かに現実的に高度医療を行うことはできませんが、その分地域に根差した病院として、予防医療やACP、地域包括ケアの面では進んだ位置にいると感じました。
医学的に高度なものだけが最先端ではなく、へき地が先進している領域もあることが分かったのは大きな学びでした。
4.地域住民・患者さん・職員へのメッセージ
2週間と短い時間ではありましたが、患者様、医師の先生方、そのほかスタッフの方々など、皆様暖かく接してくださり、大変うれしかったです。
へき地医療を学んだことで、今後の診療を行う上で患者様の生活背景に想像力を働かせようと思うことが出来ました。
まだまだ修行中の身ではございますが、ここで学んだことを活かし、自らの職責を果たせるように頑張ろうと思います。
ありがとうございました。