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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2019/04/16 

Vol.3 名古屋市立大学医学部 高度医療教育研究センター 高桑 修

執筆 研修医・医学生の皆様

大学で教員をしながら名古屋市内の総合病院で呼吸器内科の診療もさせて頂いています。
メディアには“神の手を持つ医師”や“スーパードクター”が連日のように登場し、救急医や外科医を主人公としたドラマも放映されていますので、学生さんや研修医の先生も“スペシャリスト”に憧れを抱く方が多いように感じています。
研ぎ澄まされたスペシャリティーは心から尊敬しますし、そうした医療により救われる患者さんがたくさんいらっしゃることは本当にすばらしいことですが、先鋭的なスペシャリティーや蘇生を目標とした救急医療のみでは現実の“医療”はなりたちません。

それらと対極という意味ではないのですが、“全人的な”という表現があります。
医師として20年近く経っても私はまだそれをうまく説明することができないのですが、臨床医が根底に持つべき姿勢として医学生や研修医の方には是非向き合ってほしいと感じています。
ただ、大学病院や都市部の研修基幹施設という特殊な医療環境の中では実感をもって学ぶには難しさもあるように思います。

足助病院の早川前院長先生、小林院長先生とはご縁があって学生時分からお世話になっています。
これまで医師としていくつかのステージでお話させて頂く機会があったのですが、私にとって両先生は、この“全人的”の意味についてお会いするたびに少しずつではありますが学ばせて頂く存在です(例えると「尊師から学ばせていただく小僧」といった感じになりますが)。

大学では「Beyond the resident project (BRJ)」という有志の学生さんの臨床的な学びをサポートする取り組みに関わらせて頂いていて、その中で、無理をお願いして足助病院でも研修をさせて頂いています。
昨年の夏休みには私自身も香嵐亭に宿をとって学生と一緒にお世話になりました。
今年もお世話になりたいと思っておりますのでその際にはよろしくお願い致します。
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