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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2022/09/16 

Vol.88  「へき地医療研修を終えて」

執筆 研修医・医学生の皆様

名古屋市立大学病院 研修医

1.へき地医療研修で楽しかったこと、思い出
ワクチン接種や健康診断、へき地健診で健康講話をさせて頂くなど、これまであまり経験してこなかった一次予防の領域に携わる事ができ、視野が広がりました。
空いた時間を利用し足助の街を散策したり、年に1度の「たんころりん」の街並みをのぞいてみたり、足助病院へ通院される患者さんが住んでいる稲武や小原などの地域へドライブしてみましたが、日常生活の場を垣間見れて興味深かったのと同時に地域医療が抱える問題についても考えさせられるきっかけとなり非常に有意義な時間でした。

2.後輩研修医に是非伝えたいこと
普段勤務している急性期病院とは異なって時間の流れがゆったりしている・病院の規模が比較的小さく職種の垣根が低いというメリットを存分に活かして、患者さんとゆっくりお話したり、コメディカルの方と直接お話したり、人との関わりを是非大切にしてほしいです。
また業務外の時間には積極的に病院の外へ出て、足助病院がカバーしている地域に足を運んでみると、より多角的な視点で地域医療について考える事が出来るように思います。

3.へき地医療(地域医療)に対する考え方の変化又は感想などあれば記載ください。
へき地では医療機関数や資源が限られるからこそ、病気に罹患し入院するという非日常の場面ではなく、疾患予防のための一次予防を推進していくなど、日常生活の段階で積極的に介入していくことの必要性を感じました。
また高齢化や人口減少が進むへき地においては、病院はただ医療を提供するだけでなく地域活性化の拠点としても重要な役割を担っている事に気付き、医療という枠踏みを超えて広い視点から物事を考える事の大切さを感じました。

4.地域住民・患者さん・へき地で働く職員へのメッセージ
4週間の研修中、職種の壁を越えて多くのスタッフの皆様から多くの事を学ばせて頂き、大変感謝しております。
患者さん・スタッフの皆様含めて非常に穏やかな雰囲気の中で研修させて頂き、今後の医師人生をどのように歩んでいくかじっくり再考する良い機会となりました。
またご縁がありました際には是非よろしくお願いいたします。
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