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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2019/06/28 

Vol.13  「精神医療」  稲沢厚生病院 企画室長 渡邊一誠

執筆 外部の皆様

精神疾患というとどのようなイメージを持ちますか?

私の勤務する病院は精神科の入院施設を持っています。うつ病から統合失調症など色々な病気と向き合う患者さんが入院されています。また社会復帰に向けて通院しながらプログラムに取り組むデイケアも有しています。
精神疾患というとマイナスイメージを持つ方もいるかもしれませんが、「うつは心の風邪」なんて言われることからも誰でも罹り得る身近な疾患が大半です。その患者さん方はピュアな方が多く、社会復帰に向けて必死に取り組む姿を見ると、自分にも何かお手伝いできることはないかと強く感じます。

昨年度、地域包括ケアと精神医療に関する講演会に参加しました。
講師の先生は地域において数十年も精神医療に携わっている方で、長い時間をかけて差別や偏見を払拭し地域住民の理解と協力を得たそうです。
その話の中で最も印象に残ったことは「人と人が理解しあうには一緒に何かに取り組むことが一番」という言葉です。その地域では精神障碍者向けケアハウスに入居されている方と近隣の小学生とで一緒に畑を耕したりマラソンをしたり、そんな取り組みから精神障碍者を地域で支える土壌が作られていったそうです。

今後厚生連病院の在する地域では、ますます高齢化や人口減少が進んでいきます。
その中で、人と人とが支え合い誰もが生きがいを持って暮らすことができる地域を目指して、自分も微力ながら何かしたいと改めて思ったところで、その気持ちが愛知県厚生連の理念に繋がるのだと、はたと気づきました。

ようやく愛知県厚生連の職員になれたのかなと感じた瞬間でした。
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