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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2020/08/07 

Vol.42  「Heel & Babyface」 匿名希望

執筆 外部の皆様

連続ドラマ「私の家政婦ナギサさん」が放送中。
主人公の相原メイ(多部未華子さん)の職業は製薬会社の営業。最近はMR(medical representative)と言われている。
主な仕事内容は本ドラマをご覧ください。主役がMRのドラマは本邦初なのでは?
実は脇役だが、これまでの医療ドラマにも度々“Heel”として登場している職業だ。

余談だが、これまでの医療ドラマの変遷を極めて簡単に回顧する。
古くは大学病院の教授覇権争い、天才外科医や救急医など、今なおリメイクおよびシリーズが続き、テレビ局にとっても一定以上の視聴率が勝算でき、かつ、スポンサー契約もしやすい、いわば「てっぱん」だとメディア業界の友人が言う。
昨今のテレビ離れを食い止めるように2000年以降から漫画などを原作に多くの脚本家が旋風を巻き起こし、2010年以降、医療ドラマは増加の一途が加速し続いている。
従来の天才医師中心型のストーリーではなく、それを支える多職種の方々にフォーカスを当てた、あるいはへき地診療で地域住民と力を合わせた、ONE-TEAM型のストーリーがここ10年の潮流だ。
医療ドラマは、様々な専門職で医療を志す者を生み、また現職の方々の励みにもなっているのはないでしょうか。
作品によっては賛否あるが、今後の動向に注目したい。

話は戻り、代表的な作品の一つに「振り返れば奴がいる」がある。
患者さんに最善の努力を尽くそうとする正統派熱血医(石黒賢さん)、反して医療の際限について冷酷な判断を下す孤高の天才外科医(織田裕二さん)。
その2人が勤務する天真楼病院を担当する製薬会社の営業(中村あずささん)が”Heel”として登場した。
冒頭紹介した新ドラマの相原メイ(多部未華子さん)は、“Babyface”だと番宣から期待を寄せている。第1話を観てその期待が膨らんだ。
ちなみに私は原作を知らない、果たしてこのドラマが医療ドラマというカテゴリーなのかも不明だが、両ドラマが描写するMRさんの違いにも注目したい。
そして、新たに若者が志せる職業の一つになることを願っている。

●主な医療ドラマ(初回オンエア年)、皆様はどのように回顧されますか?
白い巨塔(1967年)
白い影(1973年)
振り返れば奴がいる(1993年)
ナースのお仕事(1996年)
救命病棟24時(1999年)
Dr.コトー診療所(2003年)
ブラックジャックによろしく(2003年)
医龍(2006年)
チーム・バチスタシリーズ(2008年)
コード・ブルー(2008年)
ギネ-産婦人科の女たち-(2009年)
JIN-仁-(2009年)
ドクターX~外科医・大門未知子(2012年)
コウノドリ(2015年)
フラジャイル(2016年)
A LIFE~愛しき人~(2017年)
グッド・ドクター(2018年)
ラジエーションハウス(2019年)
監察医 朝顔(2019年)
トップナイフ(2020年)
恋はつづくよどこまでも(2020年)
アンサング・シンデレラ(2020年)アライブ 
がん専門医のカルテ(2020年)
病院の治し方~ドクター有原の挑戦~(2020年)
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