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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2021/06/16 

Vol.115  「田舎の直接民主主義と地域自治」

執筆 名誉院長 早川富博

前回は、『電気の地産地消~小規模の太陽光パネルで発電して、それを地域で使う~』について述べました。
そのモデルとして、太陽光パネル付きカーポートを病院の駐車場に設置しました。
これを小学校や地域の共有施設に設置することで、電気の地産地消が拡がることを期待しています。

これらを進めるにはまだまだ1~2年という時間がかかります。
しかし、その前にできることがあります。
それは現在使用中の電気の購入先を『三河の山里コミュニティパワー(略:MYパワー)』に変更していただくことです。
MYパワーは電気小売りの利益を地域課題解決に使うことを目的に設立された会社です。
その利益は、まだまだ微々たるものですが地域に残ります。

電気代も税金と同じようなものです。
税金の使い道は自分たちで決められませんが、電気の購入を選ぶことで、その利益を自分たちで決めることが出来るのです。
100世帯の集落全体が変えていただければ、年間50万円ぐらいの利益が見込まれます(あくまで推定)。
それを集落の話し合いで使い道を決めていくことが可能です。
独居老人の見守りシステムに使う、太陽光パネル付きカーポートを集落の集会場に設置する、集落内の助け合いに使う、などなど。
皆さんの意見で使い方を決める。
これこそ直接民主主義!
地域自治の一番地だと考えます。

地域自治には、お金がないと進みません。
と同時に決めるまでに時間がかかり面倒です。
しかし、自分たちのことを自分たちで決めることが出来るという喜びは、移り住む人々にとって魅力になるのではないでしょうか?
返って面倒くさいと敬遠されるか?

過疎地であるからこと人恋しくなります。
面倒でも人と関わり合うのが人間ですね。
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