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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2021/08/25 

Vol.125  「地球温暖化」

執筆 名誉院長 早川富博

世界の平均気温が年々上昇していることは良く知られていますが、100年で0.74℃の上昇でしかありません。
研究者によれば、この程度の上昇がでも持続すると80年後には北極海の氷が消失すると予測しています。

わが国の熱中症による年間死亡者数の数位を見てみると、1996年から2000年は895名、2001年から2005年は1695名、2006年から2010年は3833名、2011年から2015年は4251名であり、間違いなく増加の一途です。

一方、農作物に芽を転じると、お米では、デンプンの蓄積が不十分なために白く濁ってみえる米粒(白未熟粒)、胚乳部に亀裂のある米粒(胴割粒)が増えています。
また、小生が大好きなリンゴふじでは着色不良や日焼け果が増えているようです。

水産物を見るとブリの漁獲量の増加、日本海での鰆の増加、逆に日本海でのスルメイカの漁獲量減少が報告されています。
小生が良く出かける伊勢湾でも伊良湖水道でブリや鰆が釣れるようになりました。
これらの変化はこの10年ぐらいで顕著になっています。
温暖化の影響はゆっくりですが確実に顕在化しています。

温暖化を防ぐには石炭、石油、ガスなどの化石燃料の使用削減と太陽光、水力、風力、バイオマスを利用した発電”再生エネルギー”の増加が不可欠です。
また省エネ対策も必須です。
節電など一個人ができることから始めましょう。
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