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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2021/10/20 

Vol.133  「信頼と相互扶助①」

執筆 名誉院長 早川富博

足助、旭、稲武地区をはじめとする豊田市の中山間地域の人口減少に歯止めがかかりません。
点在する集落の世帯数も減り、耕作放棄地も増加の一途、限界集落となりつつあります。
自治区のお役を果たす人もままならず、すべてが負のスパイラルに陥っています。
このままでは集落が消滅してしまうので、隣合う縮小した集落同士が合体して大きな自治区を形成しています。

自治区の課題は人口減少(過疎)と高齢化、これまで培ってきた集落における相互扶助ーたすけあい、支え合い、が困難となっていることです。
先日訪問した先の数十世帯の集落の課題は深刻です。
若い人材が少ない、何から手を付け良いかわからないなど。
草刈りのお役をこなすことも大変と聞きました。
高齢な人が草刈りに出るのは大変、かといって高齢者を免除するとできる人が限られてしまう、などなど。
解決策を見つけるのが困難な状況です。
作業は平等にすべきだ!
作業量によって得られる報酬は決められるべきだ、などいろいろな考え方が出てきますね。
顔の見える集落単位でこそ、十分な話し合いにより納得が得られる方策がみつかる可能性は高いと思います。
顔がみえなければ信頼関係はできませんし、相互扶助も難しいでしょう。
相互扶助こそ、たすけあい、支え合いです。
たすけあいプロジェクトもその一つです。
敷島地区にも支え合い組織もが構築されようとしています。

衰退する自治区単位で支え合いが難しければ、周辺の同じ問題を抱えている自治区と連携・合体するか、それも困難な場合は、街部と連携することも考えられます。
そんなことが出来るのか?

つづく...

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