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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2021/12/29 

Vol.142  「"里芋"掘りから考える」

執筆 名誉院長 早川富博

冬を代表する食材といえば、大根、白菜に続いて「里芋」でしょう。
「芋煮会」には欠かせない食材です。
我が家のしし汁にも必須の材料です。
採れたての「子里芋」を皮付きのまま茹でて、そのままつるりと向いて味噌に付けて食べると最高ですね。
一方、親芋は別格で、おでんの王様になります。

毎年、あるお宅の畑で、研修医と一緒に里芋堀をさせて頂いてます。
備中かスコップで掘り起こしますが、毎回1~2本の株、子芋が犠牲になりなります。
串刺しか、スパッと切れるか、白いイモの断面がみえるとショックです。
「もっと外側から入れなきゃ」と毎回指導を受けてますが、年1回のことですので要領を得ません。
収穫させて頂いた「里芋」、それ以外に頂戴した白菜、大根、ゴボウなど、毎年、「贈与の広場」を埋め尽くします。

里芋の生育には半年以上かかるとのこと、農家の方の苦労を考えると、採れた作物の価値はもっと評価されるべきと思います。
消費者としては安い方が良いのですが、作られる方々の苦労、労力を考えると安いだけではいけないと考えるようになりました。
安いものをたらふく食べるより、適正な価格のもの、生産者がみえるものを適量いただくことの方が、健康にも良いと思います。

買うときにはなるべく安いものを!
と考えている自分が常にいるのですが、農作物に関しては、生産者の苦労を想像して適正な価格で購入したいものです。
お互い様ですから。
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