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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2022/05/18 

Vol.161  「個人情報」

執筆 名誉院長 早川富博

病院の廊下で患者さんから、時に呼び止められます。
患者さん「おはようございます。○○さんが入院されてますよね。具合はどうですか?」
小生「うー? ○○さんとはどういう関係でしたっけ?」
患者さん「隣のもんだけど」
小生「そうですか。近所の人だから教えたいけど、基本は家族でないとお話できませんなー」
患者さん「そんなこと言わんとー」
小生「それなら.・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」と簡単に説明してしまうことがあります。
実は、これはまずいことです。
病名や病状は大事な個人情報です。本人の了解なしに他人に情報を開示(この場合漏洩)することは、個人情報保護法に反します。
このような時に備えて、患者さんからどの範囲の人までに情報を開示して良いか聞いておくことが必要ですがなかなかできません。
例えば認知症の人、意識障害がある人に確認はできません。
それならば家族に確認する必要がありますが、これもなかなか難しい。
過去に苦い経験があります。
とある患者さんの病状を親戚の人から聞かれたので、○○癌の末期で退院は難しいでしょうねとお話ししました。
後日、主たる介護者であるお嫁さんから怒りの電話を頂戴しました。
「本人やその連れ合いには、癌でであることは隠してあったのに!親戚の人が知っているのは。どういうことですか!!」
平身低頭、小生の考えの至らなさを深くお詫びしました。誠に苦い経験でした。
家族構成や親戚関係を理解し、十分なコミュニケーションをとっておくことが重要と痛感しました。
これ以降、家族以外から聞かれた時は「ご家族から聞いてください」としています。
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