前回は、電気料金の値上がりの原因の一つとして、異常気象の原因であるCO2を削減するために電源構成の変換が原因であると書きました。
ゼロカーボンが重要だ!その原因の火力発電を減らそう!再エネを増やそう!
と言っているうちに猛暑であったこの夏は、電力需要ひっ迫注意報が出されました。
午後3時から8時までは強力な節電が呼びかけられました。
電力需要がひっ迫したために、古くなって休止していた火力発電(それも石油,石炭)を再稼働することになりました。
猛暑のためとはいえ、悪循環ですね。
電力需要ひっ迫⇒ 即応性のある火力発電再稼働⇒ CO2産生増加⇒ 地球温暖化⇒ 猛暑日・熱帯夜の増加⇒ 電力需要ひっ迫、悪性サイクルに陥ってます。
電力需要ひっ迫は一過性です。実は日本における電力使用量は徐々に減ってきているのです。
しかし、電気の需要は日内変動や季節変動が大きいので、一時的にひっ迫するわけです。
発電された電気はすべて使われることが基本的になっています。
1日のうちでも電気使用量(需要)は午前から増え始め午後3時から夜8時ぐらいまでが多く、夜間から明け方までは低く抑えられています。
太陽光発電の比重が高まれば、発電は日中しかできませんので早朝や夕方から夜の電源が不足します。
需要と供給のバランスで市場の電気代も変化します。水力や風力発電またはバイオマス発電は日内変動が少ないので太陽光のようなことはありません。
電気が余る春先には太陽光発電で発電しても売れないことになるようです。
電気の需要の変動に合わせた発電が出来ればいいのですが、そのような都合のいい発電方法はないようです。
理想的には水力,風力,地熱,バイオマスによる発電をベースロード(基礎電源)電源として、太陽光発電の余剰電力は蓄電してひっ迫した時に使用するという方法が一番でしょう。
しかし、その蓄電が難しいのですね。