MENU
green

足助病院コラム

Asuke Hospital column

2022/11/09 

Vol.186  「食糧自給率とお米」

執筆 名誉院長 早川富博

ロシアによるウクライナへの侵略戦争のため、世界経済が大混乱しています。
原油、LNG、石炭などエネルギー原材料の高騰、小麦、大豆などの高騰、それに加えて円安のために原材料が高騰して、食料品の値上げラッシュになっています。
もともと食料自給率が低い日本は、世界情勢の変化、地球温暖化による天候不順によって引き起こされる作物生産減少によって、食物の価格が大きく変化します。
例えばひまわり油生産の減少により他を原材料とする油も値上がりしています。
現在では主食の一翼を担うパンも値上がりしています。
世界的な小麦粉価格の上昇でパンが値上がり、アフリカや中東では食べることが出来ない人々が出てきていると報道されています。
世界情勢の変化に左右されないように、かつ主食の自給率を上げるにはコメを食べることにシフトすることが重要ですね。
ご飯としてだけでなく、最近は米粉製品の品質が改善して、パンやうどんの原材料に使われているようです。米粉生産技術が向上したと聞いています。
ほとんど輸入に頼ってる小麦粉から、一部でも米粉に替えるだけで食料自給率は上がります。米粉から作ったパンももちもちで歯の悪くなった小生には良いですね。
先週、米粉を使ったクッキーを頂戴しましたが、美味しくいただけました。小麦粉に比べ米粉の油吸収率が低いのでてんぷらに使用するとヘルシーです。
もちろんコメはごはんとして食することが基本です。玄米を購入して精米の方法をちょっと工夫すれば(五部づきなど)、胚が残りビタミンB群豊富なご飯が食べられます。脱でんぷん質が体に良いような報道も散見されますが、体を動かすエネルギーの元はでんぷん質からが基本で、効率も良いはずです。

コラム一覧へ戻る