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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2022/11/23 

Vol.188  「お米と小麦」

執筆 名誉院長 早川富博

健康のために日本食が良いですよ
と前回書きました。
米と小麦の違いについて比較してみると、
1) 米は腹持ちが良い
2) アミノ酸スコア(必須アミノ酸含有バランス)が高い
3) アレルギーを起しにくい
4) 血糖が上がりにくい(低GI値)
など、小麦より米のいいところが目立ちます。
小麦はパンとして食べられることが多いのですが、食パンやフランスパンではご存知のように、塩分と脂肪分が多いので単位100gあたりのカロリーが米の1.5から2倍あります。
パンを主食にすれば知らず知らずのうちに塩分摂りすぎ、カロリー摂りすぎになります。
高校生の時に世界史の先生から得た知識、米の単位面積当たりの取れ高は小麦に比べ数倍高いので、多くの人口を養える。
古代ローマの主食は小麦であったが、アフリカの地中海沿岸にあるエジプトやチュニジアから輸入していた。
中世ヨーロッパでは小麦の生産性が落ちていたので、アジアの中国の方に人口が増え発展した、などで小麦主食の欧米に比べ米主食のアジア圏の方が優れているようにとらえていました。
米と小麦の生産方法の違いをみると、米は温暖な地域で水田、小麦は比較的冷地で土、小麦は撒いて放置しておいても良いが、米は田植え、水の管理、稲刈りなどと作業が多彩にわたり、現在のような機械化されても人々の協働作業が必要である。その違いが主食による人々の考え方に差が出てくるという説があります。
米を食べる人たちは温和で協調性がある。
いいことですね。
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