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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2023/02/01 

Vol.198 「フレイル」②

執筆 名誉院長 早川富博

「フレイル」は主に身体的な虚弱状態を言いますが、この身体的なフレイルから精神的なフレイルも起こしやすくなります。
逆に精神的なフレイルが身体的フレイルを惹起することもあります。
もう一つ社会的フレイルという考え方もあります。
精神的フレイルは抑うつ状態や認知症がその原因です。

社会的フレイルは、下記の項目のうち2個以上があると該当します。
1)一人暮らしですか (はい)
2)昨年と比べて外出の回数が減っていますか (はい)
3)友人の家を訪ねていますか (いいえ)
4)家族や友人の役に立っていると思うことがありますか (いいえ)
5)誰かと毎日会話をしていますか (いいえ)

独居の方は当てはまりそうですね。抑うつ状態になりやすい傾向も同じです。
図のように身体的、精神的、社会的なフレイルはお互いに深い関係があり、原因にも結果にもなります。
筋力低下によって歩行速度が低下⇒活動性の低下によって抑うつ傾向となり⇒食事量が減って体重減少⇒筋力低下、という悪性サイクルに陥りやすいのです。
すべてのフレイルを予防するには、運動と食事、そして社会的活動への参加が重要です。
どこへでも参加する、人に頼まれたら喜ぶ、田畑の世話をするなど、うつうつとしないようにしましょう。

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