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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2023/03/29 

Vol.206 「名誉院長サロン」①

執筆 名誉院長 早川富博

「院長サロン」と称する井戸端会議風の集まりを、毎月第4火曜日の午前11時から1時間という短い時間で開催していました。
名誉院長になったので「名誉院長サロン」に名前を変えて今も継続しています。

「院長サロン」を始めたきっかけは、いつも医師としての医学漫談をしているだけでは、参加者の主体性が出ない! 参加者がしゃべらなければいけない!
それが認知症の予防につながるという論文を得たので、参加者が自慢の写真を披露して、それに対して他の参加者が質問したり、当事者が返答をしたりするという方法を実施していました。
それはそれで参加された方々は結構楽しんでみえたと感じていたのですが、ある時ある参加者から、
「質問をしてください」と順番に指名されるのが嫌だ。耳も聞こえにくいので質問したくない。
などの意見を聞きました。
なるほど健康講和などを拝聴することが目的の参加者にとっては当てが外れていたのですね。
しかし、講話を聴くだけではだめなのです。
自分の言葉で自分の考えを話すことが、頭を使い、口も使うことになるので認知症の予防に繋がります。

「名誉院長サロン」となって参加者が一時2人になりました。
1人になってもすると決めていました。参加者が1、2人だとまさに雑談です。
今日のお題を決めて、それぞれの経験や思いを話していただいてます。
女性ばかりです。どこから嫁に来たのか、婿をとったのか、連れ合いとの馴れ初めは、嫁としての苦労話、などなど。

先回は自分の美しいところを披露しあいました。
美しいところなんかないと言ってみえた参加者が徐々に多くのことを話されました。
ほぼすべての参加者が思い思いに話をされるようになっています。

話の交通整理が小生の役割となりました。
10年以上たって望ましい方向になりました。
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