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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2023/11/29 

Vol.241 「モビリティー」①

執筆 名誉院長 早川富博

「モビリティー」横文字英語です。
ITが普及してカタカナ英語が氾濫しています(和製英語とは違う)。
そういうITもインターネット テクノロジーの略です。

最近の医学でも介護予防の中で、「フレイル」、「ロコモティブ」、「サルコペニア」などがつかわれています。
「フレイル」は「虚弱」、「ロコモティブ」は「運動器:手足の骨格と筋肉」、「サルコペニア」は「人体の筋肉の減少によって腕や足が細い状態」のことです。
国際的な会議で英語が使用されるのでその影響でしょう。

さて「モビリティー」です。
移動性を表す「モバイル」名詞系で、移動手段のことです。
普通は自動車のことを指し、個人的には自転車やバイク、自家用車がありますが、公的には電車、バス、タクシーなども「モビリティー」と言われています。
東京モーターショウも東京モビリティーショウと名前を変えています。
電気自動車だけでなく、自動運転、空飛ぶ車、などなど展示されているようです。
興味深々ですが・・・

田舎で「モビリティー」が問題になっているのは、高齢者への免許返納の圧力があるからです。
車が運転できなくなれば、買い物、ちょっとした移動が出来なくて生活が出来ない。
切実な話です。

バス、電車、タクシーなどの公共交通機関が十分にある市街地では、それほど問題になりません。
いや問題はありますが、その影響度は田舎に比べて少ないでしょう。
免許返納で高齢者の足を(移動手段:モビリティー)奪っておいて、その後の手当てがないのは全くおかしい!

豊田市の山間地でも公共バス(おいでんバス、アイマールなどの地域バスは運用されているが、利便性が悪い。
そのために利用者が増えず、採算性がもっと悪くなる。
田舎に採算性という物差しを使うことがおかしいのではないか!

人口減少が進み、子供たちも少なくなり、スクールバスの運用もままならなくなる。
スクールバスに1時間も揺られて学校に着くということもあり得る。
教育のために塾に行かせようとしても送り迎えが大変。

少子高齢、人口減少社会の先進地区である豊田山間地(足助、旭、稲武、下山、小原、石野の一部)では、移動手段の課題に、どのような打開策があるのか!

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