前回は、少子高齢、人口減少社会の先進地区である豊田山間地におけるモビリティー(移動手段)の課題解決はあるのか?で終わりました。
市場性(お客さんが少ない)がないのでタクシー会社が運営難、行政による公共交通機関も赤字が過ぎると問題にしている、人口減少と高齢化で地域の「たすけあい力」も低下してきている。
この状態はこれから顕著になるでしょう。
このままでは、医療・福祉・教育・防災安全など、いわゆる社会的資本が抜け落ちてきます。
田舎の課題はモビリティーだけでなく生活すべてに関わっています。図参照。
過去とは昭和初期のことを指しています。
高度成長期以前は、企業の力は弱く、税収も不十分であり、社会を支える力は地域の絆に基づく「たすけあい」が中心でした。
高度成長後は企業の成長が目覚ましく、税収が増えて行政サービスが充実、かつサービス分野への企業の侵出も増え、サービスがお金で買えるようになりました。
一方、地域の人は労働者として駆り出されることになり、地域の「たすけあい」は劣化してきました。
高度成長が終わり、バブルが弾けて、停滞する30年の現在から未来をみると、企業サービスの撤退、税収減少による行政サービスの低下が起こりはじめています。
高度成長で劣化した地域の「たすけあい」はそのままであり、真ん中の空白地帯は大きくなったままです。
ではどうしたらいいのか?