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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2024/03/20 

Vol.256 「同級生」

執筆 名誉院長 早川富博

「同級生」という言葉の響きは、年をとればとるほどノスタルジーを感じさせてくれます。
中高校生の時は友人、親友、恋人などが同級生にいましたが、同級生といっても、顔と名前だけ知っているだけで、全く付き合いのなかった人も大勢います。
そのような人とでも、何十年ぶりに同級会があると、心が通っているんだという錯覚に陥ります。

大学時代の同級生になると、もっと錯覚が増大します。
学生時代あまり好意を持てなかった人に対しても、親近感湧いてきます。
何故でしょう? 医学部という世界だからでしょうか?

同じような感覚になる言葉に「同郷人」があります。
小生は安城出身なので、三河人を同郷人と認識しています。
日本のデンマークと言われていた安城の生活を、思春期にはあれほど嫌っていたのに。言葉でしょうか?
「いこまい」(行きましょう)、「いかん?」(一緒に行きませんか?)などの方言が染みついているからか?

そういえば「安城」を発音するときのイントネーションに特徴があります。
三河人(安城人)は あんじょう(下線にアクセント)、それ以外の人は あんじょうと言います。
昔から三河人は尾張人が嫌いでした(徳川家康の時代から)。
小説の影響でしょうか、質実剛健、実直な三河人に対して、口が上手で商売上手な尾張人、というのが小生の定説になっていました。
大学は名古屋でしたので、三河同盟なるものを仮想して、酒の肴にしたものでした。

そういえば、刈谷高校の校風が「質実剛健」であったことを思い出しました!
その裏には「男尊女卑」の心情もあったようですね。

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