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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2024/09/11 

Vol.281 「アメリカ同時多発テロ」

執筆 名誉院長 早川富博

2001年9月11日にワールドトレードセンター(世界貿易センタービル)に2機航空機が激突し、二つのビルが炎上すると間もなく崩壊しました。
映画で見るような映像が繰り返し、何度となくニュースで流され、世界中の人々が愕然としました。
9.11。という数字は忘れようがありません。

アルカイダによるアメリカに対する同時多発テロで、4機の航空機が乗っ取られて、2機が世界貿易センタービルに突っ込み、1機はペンタゴンへ、残る1機は乗務員の活躍で乗っ取り犯を制圧してる最中に、地上の被害が少ない野原に墜落しました。
ヒーローが活躍する映画のような出来事が現実となったのです。

これが契機となり、「テロとの戦い」という戦争が始まり、アメリカはアルカイダを率いるビン・ラーディンを拘束するために、同年12月にタリバン政権が支配するアフガニスタンへの侵攻を開始しました。

タリバン政権は下野し、2011年5月にはビン・ラーディンの死亡が確認されました。
しかし2021年にはアメリカ軍がアフガンから撤退すると、タリバン勢力は大攻勢をかけて政権を奪還し、20年にわたるアフガン戦争はタリバンの勝利に終わりました。

結局、戦争では何も変わらなかったのでした。
しかし、その後も、ロシアによるウクライナ進攻、イスラエルとパレスチナ、イランとの紛争、アフリカやアジアでの民族間の争いなど、戦争は全世界で起きています。
戦争こそ地球温暖化の原因の一つかもしれません。

全く不毛な消耗だけをしているという、戦争の現実を見ようとしない世界の権力者に飽きれます。
日本でも仮想敵国を想定するような風潮が始まろうとしています。
防衛力の増強ということは、一歩間違えると戦争の準備をすることになりかねませんね。

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