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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2024/09/25 

Vol.283 「コメ不足?」②自給家族

執筆 名誉院長 早川富博

先回はコメ不足と食糧安全保障について書きました。

日本の食糧危機はいつ起こってもおかしくない状況になっているーすぐそこにある危機、と述べました。
ではどうしたらいいか?

足助のような中山間地で少々の稲作と畑で野菜を作り、庭で鶏を飼い、時々イノシシを捕獲すれば、食の自給自足が出来ます。
しかし都会に住んでいる人たちはどうしたら良いのでしょう。
「自給家族」という方法があります。
中山間地では、稲作する人が減少(高齢化と跡継ぎ不足)して耕作放棄地(遊休農地)が多くみられます。
訪問診察時に通る道路沿いの雑草、すすきで覆われた田畑が増えていることをいつも実感しています。

そのような状態にしないためにも、地元の有志によって稲の耕作を持続することが始まっています。
ご存知のように稲作は売り上げよりも生産コストが高く、コメも作っても生産性がないと言われています。

現在稲作を継続されている方も、田畑を維持するために、景観を守るために、と善意の義務感をもって実施されているのです。
「自給家族」は、このような生産者の善意の義務感と熱意に賛同される方が、生産者と長期栽培契約者になることです。
農家(生産者)と都会の家族(契約者)が、同じ田んぼで共に作った米をいただく家族になって田んぼを守る。それが自給家族です。

現在、旧旭町の押井の里、敷島の家、旧下山村のKINOファームが「自給家族」制度を実施、会員を募集してます。
食糧危機になる前に参加しませんか?山間地で作ったコメは当然うまい!

きれいな山の水で栽培される、寒暖差がありうまいコメになる、自給家族になることで山間部の景観を守れるーすなわち水の源流を守ることに参加する(満足感?)、いいことづくめではありませんか!

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