この言葉は宮城谷昌光氏が書かれた小説「草原の風」の一節に出てきます。
「草原の風」は後漢を再興した劉秀の物語です。
劉秀の金言として「疾風にして勁草を知る」が書かれています。
困難な時ほど人を知ることができる、という意味のようです。
勁草は、風雪に耐える強い草と意味ですから、逆境で苦労したときに本当に強い人を確認することができるということでしょうか。
劉秀という人は後漢を再興し光武帝になるのですが、若いころは農業のプロであったようです。
しかし、王莽が皇帝となった「新」の時代の治世が乱れたときに兄劉演とともに立ちあがり、兄亡き後に後漢の皇帝となります。
農業を愛する人であり、自然から学んだ哲学を持っていたとされています。
尊敬値する人物像として描かれていますので、小説を読んでいても清々しい気持ちに浸れます。
「疾風にして勁草を知る」は、逆境の時こそ、その人の価値が明らかになる、目立つと解釈できます。
今の医療・福祉環境はまさに逆境のど真ん中です。
人員不足、医療費・介護費の削減方針とダブルパンチ。
このような時だからこそ、仲間と知恵を出し合って、逆境を乗り切る気概が必要です。
これを経験して初めて勁草になれます。
NHKのテレビ小説「アンパン」でも絶望の隣は希望!といっているではありませんか。
どん底から希望の道を見つけてすばらしい草原を作りましょう。