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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2025/10/22 

Vol.339 「たて釣り(落とし込み釣り)」

執筆 名誉院長 早川富博

コラムの話題に困ったときには釣りの話。

先回「泳がせ釣り」について書きました。
今回は「たて釣り」です。落とし込み釣りとも言います。

「泳がせ釣」はベイトになる鯵やサバを前もって釣って用意して、それを生餌として釣る方法です。
「たて釣」はベイトである小魚を、まず針にかけて、それからゆっくりと大物が居る底まで落としていきます。

それで落とし込み、中層でベイトを付けてそのままそこまで落とすので「たて釣り」と言います。
ベイトとなる小魚が針につかないと釣りになりません。小魚(鰯、鯵、小鯖など)のベイトがつくには針が大きすぎてはいけません。

しかし、ベイトに喰らいつく魚は鯛、ヒラメ、こち、ブリなどの大物ですので針の強度が強い必要があります。
ハリスも8号以上(太い)です。
このジレンマを克服するように種々の仕掛けが売りだされています。
針が煌めくようになっているものや、サバ皮やフラッシャーがまかれてるものなどがあります。
針も4-8本のものがあります。
欲張って針が多くても手返しがしにくく、かつ仕掛けが絡まりやすくなります。

たて釣りの基本は、まずベイトを付けることです。
船長からベイトのいる棚を指示されたら、すぐに仕掛けを入れて支持棚の前後で上下させます。
ベイトが付けば竿先がぶるぶる震えるのですぐにわかります。
名人になるとその震え方でついたベイトがカタクチイワシかアジかがわかるそうです。

いずれにしてもなるべく多くのベイトを付けて、ゆっくりと底まで落として、底から1m前後まで巻き上げて大物が食らいつくのを待ちます。
しばらく待って当たらなければ少しづつ巻き上げて待ちます。
ベイトが弱って竿先のぶるぶるが減ったら、ベイトが弱った証拠ですから巻き上げて弱ったベイトを振るい落として、最初からやり直します。

これの繰り返しで大物を狙います。
ベイト探して伊勢湾上を遊覧することだけになることもあります。

いずれにせよ、釣りは忍耐です。
なぜ釣れないか?を常に考えています。
仕掛けが悪いのか棚合わせが悪いのか、ベイトが弱ったのか、考えながら釣っているので時間を忘れます。

しかし2時間も何もなければさすがに疲れます。
忍耐にも限界がありますが忍耐忍耐。
釣れなければ次回頑張ろう。
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