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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2020/07/22 

Vol.69  「空腹・満腹」

執筆 名誉院長 早川富博

「腹が減る」と言います。
脳が空腹を感じることで食事をしたくなります。食欲が出るわけです。
感じる引き金は低血糖です。人によって違いますが80以下になると空腹を感じるようです。
空腹を満たすためにある程度食べると、満腹を感じます。満腹を感じるのも脳です。
大学時代の同僚で、糖尿病状態の生理(胃潰瘍の発生など)状態を研究するために肥満ラットを作成していました。
脳の内部(視床下部)の肥満(満腹)中枢と言われる場所に小さな針を刺して電気で焼却するのです。
4週間から8週間で対象とするラットの倍以上の体重がある巨大なラットが出来ます。
そのラットを使って色々な実験をするのです。なんと残酷な!
小生も中身は違いますがラットを使って研究をしていました。
研究しているときは残酷だなと思いながらも、将来は人の役に立つ研究であると思いながら仕事をしていました。
毎年12月29日には大学近くのお寺で、教授以下研究者は動物供養をしていました。
話がそれました。
この肥満(満腹)中枢が障害されている人が肥満になるのかもしれませんね。
食べ過ぎることでこの中枢機能が障害されるのか、障害されたから肥満になるのか?それが問題だ。
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