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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2020/08/26 

Vol.74  「難聴」

執筆 名誉院長 早川富博

年を取ると色々な機能が落ちてきます。「視力」「聴力」「体力」「記憶力」などなど。
年だからとあきらめずに運動や,脳トレをして努力しますね。しかし知覚系の「視力」「聴力」の減退は防ぎがたい。
小生も60歳過ぎて近くが見えにくい老眼となり、同時に耳鳴りがして徐々に聴力が低下してきました。
耳鼻科の○○先生に相談したら、「普通の会話に支障がなければ大丈夫!」と変な慰め。
しかしそんな慰めは薬にならず、徐々に、しかし確実に難聴への道を進んでいます。
テレビの音が聞き取りにくくなりました(特にNHKのドラマの音調整の悪さ)。
しかし民放のコマーシャルはよく聞こえます(コマーシャルは音量が大きく調節してあります)。
娘からテレビの音が大きいと嫌味を言われるので1年前にテレビの音が耳元で聞けるソニーの集音器を購入しました。
これならテレビの音は弱小でも小生は困りません。
仕事で困るのは看護師さんからの電話です。若い看護師さんは遠慮しながら?の電話ですので声が小さいのです。
最近は大きな声でお願いしますと頼んでいます(年寄りを大事にする気持ちで)。
とくにコロナ禍で皆さんマスクをしたままの会話ですので、よほど気を付けていないと間違えて理解してしまいます。
難聴で良いこともあります。
耳に心地よくないこと(嫌なこと)は聞こえないことです。大事なことであれば相手は近寄ってきて話をするものです。
難聴は遺伝すると思います。
なぜなら小生の父も60代から難聴となり、種々の補聴器を勧めましたが、ことごとく断られました。
今、97歳ですが片耳用の昔ながらの集音補聴器で生活しています。
電話は受話器の調整で大きな音が出ますが、聞き取りにくいのか、数回同じことを言わなければなりません。しかし元気に生活しています。
最近の娘たちの一言「お父さんの難聴もじいやん(祖父のこと)からの遺伝かしら。耳の遠い人は,長生きというけど・・・」?!!
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