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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2020/12/23 

Vol.91  「両親のこと⑧」

執筆 名誉院長 早川富博

前回からの続きです。

始めに書きましたが、両親には息子2人がいます。

両親とは別に世帯を持って、40年以上が過ぎています。
2人世帯が長かった両親の生活も安定していましたが、高齢になるに従い日常生活の維持に問題が出てきます。
病気とそれに続く要介護です。

長く一緒に住んでいない息子たちと再び同居することはほとんど不可能です。
母親は息子との同居を望むことをたびたび口にしていましたが、兄も小生も同意を示せませんでした。
40年以上それぞれに生活していた世帯が合体することは不可能と思います。
母親は会うたびに「自分が一人になったら(父が先に死ぬことを想定)どうするんだ?」と言っていました。
その時父親の言葉が印象に残っています。
「子供たちと同居することは難しいだろ。これまで自分たちも気遣いなく生活してきたのだから、お互いの介護は夫婦だからできるのだと思う。」
現実を見極め、覚悟した親父の言葉に感心とともに感謝。
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