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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2020/12/29 

Vol.115  「足るを知るものは富む」

執筆 足助病院職員

診療協同部長兼薬剤部長  野村賢一

院長(ボス)から、今年のコラムのトリを務めよ、と11月16日、午前8時25分に電話がありました。
かしこまって書く文章は肩が凝って僕自身、苦手なのですが、勅令とあっては文句も言えず、凄く素直に、そして心を落ち着かせ、お引き受けしました。(笑笑笑)

令和2年は地球全体が新型コロナウィルスに覆われ人類にとっては生きづらい一年となりました。
ご存知のように、春の第1波では緊急事態宣言の発動による行動規制、オリンピック・パラリンピックの日本開催で沸き立っていたはずの夏では急遽一年間の延期、GOTOキャンペーンでは経済対策支援中に第3波による感染症拡大で今一つ盛り上がりに欠けました。
今後はどうなるか分かりかねますが、偉い先生方のご意見を聞いているとここ数年コロナ惨禍の影響は引き続くということです。
このような厳しい状況でありながらも、足助病院のブランディングプロジェクトの一つとして始まった本コラムは、今日をもって447回、院長、名誉院長、職員、外部の皆様の投稿により日々アップ続けております。
また秋には足助病院設立70周年を祝う病院祭を「あすけ進歩自由夢(シンポジウム)」と銘打って、「3密」を避ける新しい形態(withコロナ時代に求められる生活様式)で開催することができました。
ひとえに皆様方のお力添えあってのことと感謝申し上げます。
僕の好きな言葉に「足るを知るものは富む」というのがあります。
無いもの、欲しいものを追いかけても欲望に終わりはなく、今あるものに目を留めて満足することを心得ている時に、人間は豊かになる、という老子の言葉です。
コロナ惨禍ということで、私たちは不自由を余儀なく強いられました。欲望はどんどん増すばかりです。
だからと言って、無理にじたばたしても特効薬とワクチンの開発ができるまでは手の打ちようもなく、感染予防の徹底と行動自制で対応するしかありません。
こうした窮屈な時代だからこそ、今あるものに目を向けて不屈な精神で満足を得るのが得策ではないでしょうか。
お互い協力しあってそれぞれの立場、環境でできることを模索し再考しながら,諦めず誇りをもって新しい年へと引き継いでいきたいものです。
一年間ありがとうございました。



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