企画課長兼施設課長 日比敦郎
今週2回目のコラムです。諸事情によりピンチヒッターです。
今日はギターに関する少し細かいお話ですが、お付き合いください。
火曜日のコラムをご覧になった方々からいくつかご質問をいただきましたので、この場をお借りしてお答えさせていただきます。
Q1.アンプにつなぐアコースティックギター(エレアコ)はよく見かけますが、クラシックギターのエレキ版はあるのですか?
A1.ございます!通称「エレガット」と呼ばれるギターです。ガット弦(ナイロン弦含む)の優しい音色は広く親しまれています。PAやレコーディングが容易なピックアップ(弦の振動をコイルで増幅させる装置)付きのギターも広く制作されています。クラシックギターはネックが太いのでより難易度が高いですね。
Q2.昔のギターはアンプにつなぐことができないのですか?
A2.端子も何もついていないので、そのままではもちろんアンプにつなぐことはできません。単純なのはピンマイクを付けてPAする、もしくは前述のピックアップを後付けすることでも音を大きくすることができます。古いギターはメカニックではありませんが、エイジングにより豊かな鳴りを響かせるものも多いです。そんな素晴らしいギターの音色を好んで使用する方もたくさんいらっしゃいます。
Q3.高いギターはやはりいい音がするのですか?
A3.ギターの値段はブランドや、材料のエイジングなども要素としてもちろんありますが、最大の要素はギターに使われる木材が合板(ベニヤ)なのか単板(一枚板)なのかです。これは非常に繊細な話になってきます。主観が入るので明言は避けます。その代わりと言ってはなんですが、それぞれのメリット・デメリットを挙げます。
・合板のメリット 価格が安い、丈夫、個体差が少ない
・合板のデメリット 鳴りが控えめ、エイジングしにくい
・単板のメリット 鳴りが豊か、弾き込むほどに深みがでる
・単板のデメリット 価格が高い、保管やメンテに気を遣う
確かに、合板は鳴らないという点では、高い単板ギターの方が良い音が出るという理屈は頷けます。しかし、鳴りすぎると今度はアンプにつないだ時にハウリング(マイクのキーンという音)が出やすくなります。なのでエレアコには敢えて合板を使用することも多いのですよ!
ということで、少しマニアックなお話になりました。また機会がありましたらギターについてお話しできればと思います。
お付き合いいただきありがとうございました。