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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2019/06/04 

Vol.21  「山登り」

執筆 足助病院職員

リハビリテーション技術科 地域包括リハ係長 舟橋宏樹

小学4年生の頃に地域の集まりで名古屋→京都の東海道徒歩の旅に参加し、以後、海抜ゼロメートルからの富士登山・日本横断・熱田神宮→伊勢神宮などの徒歩の旅に参加してきました。
そういった経験から、大人となってからも徒歩での移動は苦ではなく思い立っては1時間や2時間歩くことがありました。

そんな中で就職した足助病院は診療圏が中山間地域だったこともあり、平坦な道を歩くことから山を登ることに興味が湧いてきました。
足助病院の近くには魅力的な山が多く、香嵐渓を形成する飯盛山、病院から見ることもできる黍生山、東海自然歩道が通る寧比曽岳、豊田市総合野外センターのある六所山など他にも様々な山があるのでチャレンジしていきたいと思っています。

山登りを通じて『山登り』と『リハビリテーション』が似ているのではないかと考えました。
山登りの最大の目標は何といっても山頂に到達することで、病院でのリハビリテーションの最大の目標は退院することです。
しかし、山登りは山頂についたからといってそこで終了ではなく下山が待っています。
山の事故の多くは下山中に起こっており、有名な冒険家である植村直己さんも下山中に行方不明となっています。
体力の低下に加え、登頂したことによる気の緩みから集中力が低下し事故を起こすといわれています。安全な山登りを行うためには下山が重要です。
リハビリテーションにおいても退院し、自宅に帰ったらそこで終了ではありません。バリアフリーな病院から段差のある自宅に戻ること、自分の好きなように生活できること。そんな環境でついつい億劫になってしまい、不活発な生活を送ってしまうと再び入院してしまったり、動くのが困難となってしまったりします。
そうならないためにも、自分の体調に合わせてできることは自分で行い、できないことは様々なサービスや病院の力を借りながら、活動的な生活を送っていくことが、安全な下山すなわち魅力ある日常生活につながっていきます。
そのための一助となるような関わりができるように心がけています。
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