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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2024/09/24 

Vol.314 「継承される意思」

執筆 足助病院職員

ロン毛パーマの野球小僧

私は中日ドラゴンズのファンです。
私は愛知県の野球一家で生まれ育ち、物心ついた頃にはすでに野球漬けの毎日でした。
食卓を囲う家族団らんの時間に流れるドラゴンズのテレビ中継、父の車から聞こえてくる野球中継のラジオ、たまに電車に乗って行くバンテリンドーム、憧れはブルーのユニフォームを着た選手たち。
私が育った環境にはドラゴンズファンになるための条件があまりに揃いすぎていました。

私は現在でも大のドラゴンズファンです。
テレビ中継がやっていると、2歳の息子と一緒についつい見入ってしまいます。
息子は試合を見ながらおもちゃのバットを振ったり、選手の姿を見て走塁や守備のマネをしたりと野球街道まっしぐらです。

そんなある日、最近言葉を話せるようになってきた我が子は、私が部屋着でドラゴンズユニフォームを着ている姿を見て、
「ちゅうにち!」と言ってきました。
中日なんて難しい言葉を・・・すごい・・・
なんて思ったのもつかの間、私がユニフォーム以外の服(スーツや普段着)を着ると
「ちゅうにち!ちがう!ちゅうにち!えーん!!!」
と泣きながら私の手を引っ張って、ユニフォームを着せようとしてくるようになりました。

我が子は既にドラゴンズファンとしての強い意思を持ち、私にユニフォームを着せることで、中日ドラゴンズを1勝でも多く勝たせようともがき苦しんでいるのです。
たとえ勝てない試合が続いても、たとえ監督采配に意義があっても、選手を応援する気持ちは変わらず、目の前の1勝を願う気持ちが我が子にも継承されています。
そんな立派なドラゴンズファンになった我が子をバンテリンドームへ連れて行き、ドラゴンズユニフォームを買ってあげることが今の私の目標です。
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