人類の著しい進歩により、世の中には、“実態のないもの”が増えています。
例えば銀行。
従来の銀行は、“実態のある”店舗へ行って口座を開設し、“実態のある”紙幣を借りたり、預けたりするのが一般的でした。
最近では、ネットバンクと呼ばれる“実態のない”銀行があり、どこかの店舗へ行くことなく口座開設が出来ます。
さらに、その口座に“実態のないお金”(ネットバンクからネットバンクへ送金等)を簡単に入出金することが出来ます。
わざわざ店舗へ足を運ぶ必要がなく、ネット上で完結するため、便利なものとして利用されている方も多いのではないでしょうか。
それ以外にも特に話題になっているのは、“実態のない絵画や画像(NFT)”、“実態のない新たなお金(暗号資産)”など、
もはや理解しがたい領域に到達していると感じます。
その中で私が一番驚いたのは”実態のない世界(メタバース)”というものがあることです。
“実態のない世界”では、その世界の土地を現実のお金で売買したり、誰もが知る有名企業がその世界用の靴や洋服を売ったりと
現実世界となんら変わりない取引が行われているようです。
近い将来、
「あれ?どっちが“本物の世界”だっけ?」
「来週から1年間“そっちの世界”へ出張なんだよね。」
「“あっちの世界”の方が便利で過ごしやすいな~。」
なんて会話が当たり前になるかもしれません。