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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2019/11/05 

Vol.43  「伝え方」

執筆 足助病院職員

加藤貴之

子供との会話にて、

「宿題のプリントやった?」
「まだ」
「今日、何枚やるの?」
「2枚」
「せっかく時間があるから1枚でも多くやったら?」

このような会話は、子供を持つ家庭ではよくあるのではないでしょうか。
親からすれば「時間がある時に少しでも進めておけば後が楽だから」という親心であったり、「社会に出て仕事をする際、時間がある時に少しでも仕事を進める癖をつけておくほうが良い」という考えで言っている。
しかしある学習塾の先生が、この会話を聞いて「この会話は、子育てにおいては良い会話ではなく、子供のやる気を削いでしまい、積極性が身につかない」との事でした。
このような場合は、子供が2枚と決めて達成できた時は、「よく目標を決めて頑張ったね」と褒めることが重要との事でした。
この繰り返しによって子供がもっとやって褒められたいと思い、「今日、2枚の予定を3枚やったよ」と自主的に枚数を増やせるようになっていくそうです。
私自身も含めて誰かに何かを教える立場になることがあります。
その時は、「出来たことを褒める」「自分で考えて決めた以上の事をするようになるのを待つ」ことが重要です。
また、ただ「褒める」「待つ」ではなく、相手に伝えるタイミングや声のトーン、相手が疑問や意見を言いやすい雰囲気を作るなど伝える側の姿勢も重要でそうです。
人に何かを「伝える」ことはとても難しい。
でも、それが成果となって表れた時の喜びはたまらないですよね。
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