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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2020/02/18 

Vol.63  「保育士体験」

執筆 足助病院職員

企画係長兼経理係長 日比敦郎

私には、2020年2月現在で6歳と3歳の娘がいます。
休日に娘たちと関わっている中で、保育士さんの重労働と苦労が伝わってくるようで、保育士さんには常日頃から頭が上がらない私です。
そんな中、長女がまもなく卒園・入学ということもあり、2月上旬に保育士体験へ参加しました。
実際保育の現場はどうなのだろうと以前より興味がありましたが、なかなか参加する時間・・・というより勇気がなかったのです。いよいよ最後ということで希望した次第です。
普段娘たちを預けるときは、当然その後に出勤が控えているのでいそいそと保育園に向かうのですが、この日は一日保育園で過ごすのです。いつにない緊張感で登園しました。
この日のスケジュールは登園→公園に移動して遊び→昼食→遊びという極めてシンプルなものでした。ひたすら遊んでいるだけじゃんと思って、少し緊張がほぐれたのを覚えています。この油断が体験終了後の後悔につながるのですが・・・

登園直後に、園児主導で「朝の会」が始まりました。年長さんとはいってもまだ6歳です。司会進行もグダグダなのですが、それなりに会は進んでいきます。
会の最後に歌を歌うのですが、2月の歌は「ひなまつり」、3月のイベントに向けての練習なのでしょう。この時になると全員ピシッと歌い始めます。そんな姿が少し頼もしくも見えました。
さて、先生のお話のあと私が紹介されて御挨拶したのち、いよいよ公園へ繰り出します。
長久手市内は割と交通量も多く、保護者としては移動中の安全確保が心配されるのですが、保育士さんの的確な誘導で、危ないシーンは全くありませんでした。
その後のことはあまり覚えていません。なにしろ園児のパワーはとてつもないもので、45分間全力で走り回る体力があるわけですから。その遊びに付き合った私は疲労困憊でした。
給食も園内調理で大変おいしくいただき、午後は園児たちとトランプや将棋をして過ごし、体験終了となりました。(このころは意識朦朧でした)
病院と保育園、対象とする人は全く異なりますが、ホスピタリティという面では共通するものがあるのでは思い参加させていただきましたが、とんでもなく体力を消耗したため、それどころではありませんでした。
慣れていないのもあるかもしれませんが、保育は野球の試合で完投することより重労働だと思いました。
そんな保育士体験でしたが、保育士の叱り方、目線、そして園児の安全確保への配慮などは一人の親として参考になりました。

変わって当院では、診療圏における防災啓発をもってして、地域住民の健康のみならず、財産を守るという活動を展開しています。
人の生活は千差万別、そのバックグラウンドも多様です。全ての方に同様の満足度は提供できません。しかし、ひとりのこどもと真剣に向き合う保育士さんを見て、ひとりの患者さん(あるいは災害が起きれば被災者)に対する心持ちというものを学ぶことができたと感じています。そして次回はもう少し年齢の低いクラスにしようかなと・・。
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