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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2023/04/27 

Vol.385 「パラレルキャリア- 考」

執筆 院長 小林真哉

パラレル、遠い昔、スキーをたしなんでいた頃の苦労が思い起こされます。
ボーゲンから始まり、シュテーム、パラレルへの道のりの長かったことや、おチビちゃん達の上達の早さ、大人の初心者のへっぴり腰ボーゲンの素敵なフォルム、ちびっこ子の高速ボーゲンを受け止める親御さん達の姿を思い出します。左右の板を揃えたパラレルターンのスピードにびびりつつも、連続小回りを行うウェーデルンは憧れの上級者向きのターンでしたが夢かなわずでした。  
今後、50歳半ばにしてスキーの再挑戦は無謀なので安全確保の上で低高度の冬山登山に挑戦していきたいと思っています。

さて、表題のパラレルキャリアですが、英語のparallelは、平行・並列の意味ですので、複数の仕事を持つこと・本業以外にスキルを平行して磨くことを意味します。
経済学者のP・Fドラッカーが著書『明日を支配するもの』で提示した「本業を持ちながら、第二のキャリアを築くこと」という考え方です。副業が金銭的な報酬を得ることを目的としているのに対し、パラレルキャリアは自分のスキルアップや理念の実現、社会貢献などのための活動です。

人生100年時代では、人の寿命が組織の寿命より長い場合も散見されるようになっています。この社会背景を元に第2のキャリア-を始め磨く必要や需要が発生したとされています。
全ての仕事に対して本業と同じ気持ちで向き合い複数の本業を持つ状態を指すため「複業」とも言われます。

パラレルキャリアの実践は、本業では関わる機会のなかった人々と出会える点が大きなメリットで、職員の人脈が広がれば、とても喜ばしいことです。
コロナ禍3年で、やや疎になった人と人の出会いとその化学反応に期待したいものです。
私自身、本業が医師ですが、パラレルキャリア-として気象予報士・防災士を少しでも伸延したいと思いますが、まだ精進足らず道始めです。

本業以外のコミュニティで、出会い違う視点から物事を見て刺激を受け、知識・経験を積むことで新たな人生の扉を開きます。
皆様も、パラレルキャリア-如何ですか? 
何事も始めるのに御歳は関係ありませんので!
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