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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2023/05/11 

Vol.388 「健康な経営」

執筆 院長 小林真哉

病院長として組織のマネージャーとして、人材と人財については考察を重ねる日々です。
男性の育児休暇等の働き方改革、女性の働き方の問題を勘案すると、結婚・出産・育児と慶事ごとでのお休みはままあることです。
こちらの事案は大切なことですのでよろしいと致しましょう。
問題となるのは、心身ともに体調を崩した場合のお休みです。
ご本人・ご家族・組織的にも可能な限り回避したい事案となります。
そのような事案を少しでも少なくして心地よい職場環境を維持して定数と実働の実数を合わせるようにすることがとても大切です。
そうなのです、健康な人が多ければ多いほど力が発揮できるわけで、定年延長を見据えると健康寿命延伸も大切な事案です。 
その結果、組織・企業が元気になる⇒経営状況が上向きになる⇒健康な経営となるのです。その考え方が「健康経営」と呼ばれます。
 
「健康経営」の概念は、1992年に、アメリカの心理学者ロバート・H・ローゼンが提唱したもので、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することと定義されています。福利厚生等の職員への健康投資を行い、個々のモチベーション向上・生産性の向上等が組織の平均点を上げるとされます。 
経済産業省では、日本再興戦略、未来投資戦略に位置づけられ「国民の健康寿命の延伸」に関する取り組みの一つとされています。
健康管理・心と体の健康づくり・働きやすさ・働きがい・生きがいと5つの指標がありますが、それぞれ大切です。

健康経営優良法人認定制度は、地域の健康課題に即した取組や日本健康会議が進める健康増進の取組をしてがんばっている組織を顕彰する制度で、ご褒美ですね。組織の取り組み努力を「見える化」し、周りから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる組織」として見てもらえる認証制度です。
 その昔、「日本一の桃太郎を探す」との触れ込みで開始された健康優良児という制度がありました。
〝身長・体重が平均以上で、学習成績・運動能力共に優れ、性格明朗な青少年〟として表彰されたのです。
時代の変遷、諸事情で個人表彰は1978年、学校単位表彰は1996年に廃止されています。

足助病院は〝企画力・行動力が平均以上で、医療・福祉・介護共に優れた想われる健康な病院〟として末永く地域に根付き精進していきます。
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