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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2023/06/05 

Vol.395 「あすけお天(元)放談 episode 5 -降臨 気防健究会-」

執筆 院長 小林真哉

日頃、〝降りてきた〟と言っては職員に様々な企画・キャッチフレーズを振りまき、若干煙たがれている(?) 私ですが、ASUKE-気防健究会のネーミングに関しては、足助で気象と防災と健康を考える会⇒あすけ・き・ぼ・う・けんきゅうかい⇒明日への希望を究める会と本当に〝降りてきた〟のです。

気温・気候の変動に臨床症状が影響されることは臨床の現場で実感します。
臨床の場で自覚症状を伴わない疾患は継続的に意識して過ごすことが困難です。
「天災は忘れた頃にやってくる」と言われる自然災害もまた似て非なるものです。気象予報にとっても大切なものは医療と同様に安全と生命です。

医師・気象予報士・防災士の三つのライセンスを有機的に活用し、病院職員と共に地域防災に取り組む組織として気防健究会を立ち上げました。
防災士は、自然災害に対する防災・減災の知識を体系的に習得し行動につなげるライセンスです。
特に近年頻発している地震や台風等による風水害は命に直結し防災の重要性が高まっています。

気防健究会の活動は自己研鑽・教育啓発・交流の3点で構成されます。
防災士資格を有する職員を核として、職員・地域住民の更なる意識向上につながる啓発活動の立案実施、足助病院版のDCAT(Disaster Care Assistance Team)の設立や、災害弱者の備蓄食研究やトイレ問題も検討を進めています。
今後も、知識を整理し経験を積み、日本⇒愛知県⇒豊田市⇒当院診療圏⇒当院近隣のようにより身近で現実的な説得力のある情報として発信していきます。
例えば、被災地での被災者との出会い、ボランティア参加者との院内での討論会、職員間の意見交換会、地域住民参加型の講習会等、多岐にわたり交流活動を行い、更には行政組織との交流も加えより共助・公助の役割分担につき理解を深めています。

防災・減災の基本は自助であることに立ち返り、足助病院自体が個々の意識の高い集団になり地域の医療・介護・福祉の拠点のみならず、防災の拠点となることを目指します。
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