2023/06/12 Vol.397 「あすけお天(元)放談 episode 7 -天気図あれこれ-」 執筆 院長 小林真哉 コラムVol.396で気象予報の作法について触れましたが、今回はその材料についてです。 何を見、知り予報し提供しているかです。 気象庁では、実況天気図・予想天気図・高層天気図等、さまざまな天気図を提供しテレビの解説や新聞、船舶・航空機の安全運航等に利用されています。 代表的なもの幾つかを解説します。 【予想天気図】 一日2回(の観測データをもとに、日本周辺域およびアジア太平洋域について、観測時刻から24時間後及び48時間後の高気圧、低気圧、前線、等圧線等の予想図を掲載しています。 【高層天気図】 気象庁では、300(高度約9600m)、500(高度約5500m)、700(高度約3000m 富士山7合目)、850hPa(高度約1500m 富士山3合目)等の高層天気図を一日2回作成されます。 【数値予報天気図】 数値予報(物理学の方程式により、風や気温などの時間変化をコンピュータで計算して将来の大気の状態を予測する方法) の計算結果を図示化した数値予報天気図を一日2回(一部資料は一日1回)作成しています。 上記の天気図等を駆使して、実況天気図ができるわけです。 【実況天気図・日本周辺域】 一日7回、日本周辺域における実況天気図の解析を行い発表されます。 【実況天気図・アジア太平洋域】 一日4回、日本周辺域よりも広いアジア太平洋域の実況天気図の解析を行い、警報事項(海上台風、海上暴風、海上強風、海上風、海上濃霧)や、陸上及び海上のデータ(気温、風向風速、雲形雲量等)を英語や記号で付加し発表されます。 如何ですか? 天気を予報するって深いですよね… そして、面白いですよね…だって、未来を予測するんですから・・・