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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2023/06/26 

Vol.401 「定年 考 Vol.1」

執筆 院長 小林真哉

人生100年時代を迎え、働き方改革が進んでいます。若者の働き方から始まり、1事業体で最後まで勤め上げる働き方が変革しつつあります。
私のような50代でも今までのキャリアーを生かしながら新たな領域に挑戦する方々が多くみえます。
社会人になってから長い人では40年以上勤続する時代はどのようになっていくのでしょうか?そして勤続の先にあるのが定年です。
今日は定年について掘り下げてみます。

定年制は会社があらかじめ定めた年齢に労働者が達したときに、労働契約を終了させる制度と定義されます。
「定年」という概念を確立したのはドイツ帝国初代首相のビスマルク氏で1889年のことで、日本の社会保障制度も参考にしています。
日本での定年延長は2013年に政府が改定した「高年齢者雇用安定法」によって、65歳までの雇用確保が義務づけられることとなりました。
現在は経過措置期間となっていますが、2025年4月から65歳までの雇用確保が義務となります。
定年延長するとどうなるのでしょうか?

メリットには、熟練の労働者の力を引き続き活用できるや、新たな人材を雇い育成するためのコストがかからないなどが挙げられています。 
デメリットには、賃金制度によっては人件費の高騰、組織活性の低下、新発想が生まれなくなるなどが挙げられています。
いずれにしても、メリット・デメリット共に組織・個々人の考えかた、対応の仕方ですね。
少し海外に目を移してみましょう。ドイツの定年制度はもともと65歳からでしたが、2012年から段階的に開始年齢が引き上げられるようになり、最終的には2029年までに67歳に引き上げることが決まっています。
アメリカには、基本的には定年はないですが、引退(リタイア)はあり、被雇用者自らが提言するのが習わしで年金支給年齢に準じているようです。
公的年金の支給開始は67歳ですのでおおよそ67歳ぐらいがリタイアのようです。

厚生連の医師の定年は65歳と規定されていますので、私はまだ働かせていただける訳ですが、今年度の職員健診で体重・腹囲共に過去最高を記録した身ですので自らの体調管理を今一度見直し、精進いたします。
日頃からかかりつけの御姉様・お兄様方に苦言を呈している身としてはいささか肩身が狭いわけで…
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