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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2023/07/13 

Vol.406 「コピー機 考」

執筆 院長 小林真哉

かつて、コピーをすることが一つの事務仕事となっていた時代もありました。
今から遡ること35年程前の学生時代、大変お世話になったAO機器にコピー機があります。
思い起こせば、大学の近くにはコピー屋さんがあり一枚当たりの単価の安さを売りにしていた商店もありました。大学の図書館のコピー機も試験前になると順番待ちの状況が生まれていました。
部活の先輩方から歴代回ってくる過去問、優秀で真面目な同級生の授業ノートなどをコピーする輩(私も含まれていましたが…)で混雑していたわけです。

今日は、そんなコピー機の昨今についてです。
コピー機を取り巻く産業は裾野が広いです。
コピー機そのものはもちろん、インク・トナー・紙・点検修理などなど多岐にわたります。また、世界における日本のシェアーはとても高いです。
経費節約・ペーパーレス化・リモートワーク・各種IT機器の普及により状況は変化してきているようです。
特にコロナ禍の2020年以降のリモートワーク・リモートオフィスの広がりでフリーWi-Fiやインターネットが使える環境が広まったことも拍車をかけました。

『院長! なぜ、コピー機にそんなに興味が? 経費節約ですか?』
なんて声があるかもしれませんが、それだけではないのです。
とても身近なことで合点がいくことがあったのです。
ここ最近、私が身を置く医療業界でもよく目に耳にする企業があります。
皆様、TVコマーシャルでもよく見かけることでしょう。
その企業、皆、コピー機を扱っているのです。
かつて写真フィルム市場が縮小した際に、富士フィルムやコニカが写真フィルムから複写機市場にスライドして見事に切り抜けたように、コニカミノルタ・富士フイルム・キャノンのような企業は医療業界へシフトしているからです。
確かに我々の業界は、電子カルテや画像診断、各種会計、申請等複合的な業務が多様にあるので、様々な複合機を扱ってきたメーカーにとっては得意分野なのです。

今年度は、職員に院内での多職種連携⇒院外での多職種連携⇒院内外での異業種連携強化を伝えている身としては、異業種の戦略・動向はとても興味深く勉強になるものです。
異業種のいいところを〝コピペ〟にて本業に持ち込めば、本業におけるイノベーションに繋がりますね!

コピペ(コピー&ペースト): 複製して貼り付ける操作のこと

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