2024/06/24 Vol.496 「赤ひげ」 執筆 院長 小林真哉 『赤ひげ』が人情に篤い名医の総称になったのは、いつ頃からでしょうか? 映画『赤ひげ』は昭和40年(1965)黒澤明監督の作品で、三船敏郎さん・加山雄三さんらの出演で多くの方々にも親しまれています。 赤ひげ先生の実在のモデルは、江戸中期に貧民救済施設である小石川養生所で活躍した小川笙船と言われ、貧しく不幸な人々に寄り添い、身を粉にして働く頼もしい医師というイメージです。 原作は山本周五郎の『赤ひげ診療譚』で、小石川養生所を舞台に、そこに集う貧しく病む者とそこで懸命に治療する医者との交流を描き、老医師の赤ひげと長崎帰りの蘭学医である若い医師・保本登との師弟の物語です。 お髭と言えば、日本では一般的に髭の色は黒か白で、赤いお髭の御仁があまり見かけませんが、主な髭のスタイルは3種類あり、口髭・あご髭・ほほ髭です。同じお髭でも、口髭、あご髭、ほほ髭にはそれぞれ漢字があり、口髭は髭・あご髭は鬚・ほほ髭は髯です。 漢字の違いは、髭の硬さや形状に由来しているそうで、髭つまり口髭はギザギザしてふぞろいな様、あご髭である鬚はやわらかい様、そしてほほ髭の髯はやわらかい髭が左右に垂れた姿を表しているそうです。 英語ではそれぞれ、口髭はムスタッシュ、あご髭はビアード、ほほ髭はサイドバーンです。 そういえば、シュークリーム屋さんの名前で見覚え・聞き覚えがありますね。 お店のHPには “おヒゲのお父さん自慢の、シュークリーム専門店です”とありますし、そんな可愛いお父さんのアイコンでしたね。 話戻って表題の赤ひげですが、地域に貢献する医師を現代の赤ひげとして表彰する アワード(コラムVol.495)が平成24年に創設されており、それが“赤ひげ大賞”と呼ばれています。 全国の都道府県医師会から推薦された候補者から、毎年5名の大賞受賞者が選定され表彰されます。 皆さんの周りにもそのような赤ひげ大賞候補はいませんか? あっ!気が付きましたね! 居ますね、約半世紀にわたり地域医療に関わり、特に足助病院の診療圏・農村医療に造詣が深い御仁が居ますね、私の傍らに。 まだまだ、現役で医業・社会福祉活動・釣り・農業にいそしむ方… よく当院パティオの家庭菜園で作業されていますのでご尊顔を拝見してみてください。 残念ながら赤い髭はございませんが…