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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2024/07/18 

Vol.502 「スマート健康ステーション」

執筆 院長 小林真哉

2023年にJR東日本が展開し始めたヘルスケアサービスのご紹介です。
キャッチコピーが粋で『ヘルスケアサービスを拡充し、居住場所や時間にとらわれない「心豊かなくらし」の実現を目指します』とあります。

具体的内容は、鉄道駅構内にクリニックと薬局を設置し、医療をはじめとしたヘルスケアサービスを提供して「心豊かなくらし」の実現です。
東京の西国分寺駅を皮切りに阿佐ケ谷駅・東京駅・上野駅・仙台駅に開設していくようです。
実際に運営は対面診療を受けられるだけでなく、オンライン診療も利用した複数の診療科による総合的な診療が受診できるハイブリッド使用です。
更にはJR 東京総合病院と開設クリニックとの病診連携強化で、利用者の身近な駅という場所において病院と同水準の診療を受けることができるようになることを目指しています。
今後、都心だけでなく地方の駅などにも展開していく予定だそうです。
また、診療のみならず健診や、薬局の併設、駅ロッカーでの薬の受け取りといった診療後のサービスも充実させて、利用者がワンストップでヘルスケアサービスを受けられるように進化するそうです。

掲げられているビジョンには、
『都心と日本各地の医療格差という社会課題に取り組み、患者さまや医師の空間を越えたあたらしい“くらし”の実現を目指します』
『育児中の医師に自由度高く勤務できる働き方の提供』
などが掲げられています。
なるほどなるほど…是非とも、プロジェクトを進めている方々と異業種連携して議論を深めてみたいものです。

世の中、様々な領域(今回は鉄道業界)で医療も進歩していきます。
このような効率・サービス向上を求める試みを勉強し、多職種・異業種連携をしていくことはとても重要で楽しいです。  
そして、最も大切なことは、〝自他一如の想い〟と〝自己客観化〟だと思います。
「スマート健康ステーション」の対極にあるとも言える少子高齢化・交通インフラ脆弱・医師および働き手不足の最先端を行くこの地で、〝想う医療〟を提供し〝へき地医療拠点病院の想いと矜持〟を堅持するためにも、更なる創意工夫に注力するモチベーションが湧出してくる情報獲得となりました。


※「スマート健康ステーション」は JR 東日本の登録商標です

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