MENU
green

足助病院コラム

Asuke Hospital column

2024/07/25 

Vol.504 「150周年」

執筆 院長 小林真哉

日本の気象庁は世界における主要な国家気象機関のひとつです。
台風やデータ通信などの気候分野で各国支援を行い、気象衛星ひまわりの観測データを各国に提供もしています。
現在のようにグローバルな活動が多く、世界が身近な時代には、地球規模の精度の良い天気予報と的確な警報・注意報等の気象情報を得るために、気象観測データや予測結果の国際的な交流が大切です。
国家間が仲良くしてなくては情報共有など絵空事になってしまいますので、諍いは無くなって欲しいものです。

天気予報の歴史を紐解いてみますと、古くは経験則でしたが19世紀初頭にヨーロッパで世界初の天気図が作成され、気圧配置と天気変化との関係が解明されるようになり科学的に天気が予報されるようになったのです。
その流れで、国際的なルール作りや各国の協力による気象業務の発展のために、1873年に創立されましたのが国際気象機関です。
1950年に世界気象機関へと引き継がれ、2023年で国際気象機関創立から150年となります。
このような形で振り返ってみますと、気象の世界は意外と新しく歴史も浅く150年の間に猛烈な勢いで進歩・進化をしてきているのです。

世界気象機関の加盟国・領域数は、現在では193で日本は1953年に加盟しています。世界的に標準化された方法による気象観測や、その観測データ及びそれを基に作成された予測資料の国際交換等を行い、その継続的な実施、発展は各国の気象業務の基礎となっています。
 
世界気象機関の「2030年までの長期ビジョン」では、国際的な協力により各国気象機関の気象情報の充実や観測の強化等を進め、気象災害や気候変動に強靭な世界を目指すこととされています。気候変動により気象災害が激甚化する中、気候変動適応策の一つとして世界的に「防災」に注目が集まっています。
これらを背景に、開発途上国を含めた全ての国での警報発表の実現と発展、観測や予報における産学官連携の強化等の取り組みが進んでいます。
 
足助病院にも在りますね、〝気防健究会〟が…‥
今後も、地域の皆様・消防団・行政・足助警察署・足助消防等々の関係各位とコラボしながら職員と共に様々な仕掛けをしていきたいと勘案しております。
ご参加よろしくお願いいたします。

コラム一覧へ戻る