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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2024/08/29 

Vol.512 「昆虫食」

執筆 院長 小林真哉

足助病院で開催した講演会の終了後、講師の先生と足助で会食となりました。
冬の寒い時期でしたので、鍋物⇒しし鍋(ジビエ料理)という流れになりました。
移動中に、足助ならではの猪や鹿、自然薯の話題となった流れでの会話です。

私 『ところで先生! へぼを食べたことありますか?』
講師 『へぼ? 何ですか? 知りませんね』
私 『ハチの子ですね!いわゆる昆虫食です。苦手ですよね!』
講師 『昆虫食? そうだね。イナゴ・セミ・タガメぐらいしか食べたことないかな・・・』
私 『え---! 上級者じゃないですか!今から行くお店にはへぼがありますのでお試しくださいな!』

今更、足助の方々にうんちくを言うまでもないのですが、農林水産省のホームページ(HP)には「うちの 郷土料理」のカテゴリーに愛知県は「へぼ飯(へぼめし)」が西三河・東三河・奥三河の伝承料理とされて掲載されています。
解説では【クロスズメバチをはじめとする地蜂の幼虫のことで、いわゆる蜂の子である。
かつて、信州から奥三河の山間部において、へぼは貴重なタンパク源であり、地蜂の成虫と幼虫を甘辛く煮つけ、ごはんに混ぜ込んで食べる「へぼ飯」や「へぼの甘露煮」、「へぼ五平餅」などにして食べてきた。
現在は、へぼもへぼをとる人も少なくなり、ごちそうとして客に振る舞うものとなっている】となっています。
レシピもHPに掲載されているので気になる方は参照にしてください。

少々意味合いは違いますが世界の食糧問題の克服に有効な一手で虫を食べることについてですが、元来、昆虫はたんぱく質が豊富なうえ、良質な油が多く含まれるので健康の面からも期待されている食糧源なのです。
世界では現在20億人以上の人が日常的に虫を食べているといわれており、1980年代の調査によると昔は日本でも虫をよく食べていて、イナゴやハチノコは40県以上、カイコは27県以上と各地で広く食べられていたそうです。
現在は東日本を中心にイナゴ、愛知・岐阜・長野でハチノコやザザムシを食べる文化があるくらいだそうです。
名古屋市内には、昆虫食のお店や自販機があり、「広島こおろぎ」や「カイコチョコレート」「山梨かいこ甲州みそ味」など商品があるそうですが、はたして、こおろぎに広島産や愛知県産で違いがあるのでしょうか?

食べ比べを試してみる勇気のある方、挑戦してみてくださいな!

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