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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2024/10/21 

Vol.524 「モダンなエルダー」

執筆 院長 小林真哉

『ん?なんじゃ?』と思いますよね。モ・ダ・ンなエ・ル・ダ-?
「モダン」は、「現代的、当世風」などの意味を持ち、「エルダー」は「先輩」や「年長者」を意味する言葉です。

優れた判断力・本物の洞察力・高い心の知能指数(EQ)・俯瞰的な思考力・そして奉仕の心を持つ年長者をモダンエルダーと言います。
私自身も精進していますが、組織内にモダンエルダーを増やすことも大切です。

モダンエルダーに必要な5つの要件の一つ、優れた判断力は「経験の賜物(たまもの)で、
その多くは過去の判断の失敗から生まれる」とされます。
二つ目の本物の洞察力は、様々な情報から根源的な課題を速やかに嗅ぎ分ける直感的な物事をはっきりと見通す力です。
三っ目の心の知能指数(EQ)は、喜怒哀楽の感情を戦略的に用いることができる自他を想い遣れる感情力、
すなわち、自分自身の感情を理解して抑制し、他者の気持ちに共感できる力です。
四っ目は、俯瞰(ふかん)的な思考力のことで物事を大きな視点で見ることが出来、その核心を掴むことができる力です。
この辺りは、臨機応変にひとつの側面から別の側面へと切り替えることができる年長者ならではです。
最後の五つ目は、受け取るのではなく与える時がきたことを知る年長者ならではの奉仕の心です。
足助病院のパティオに設置してある〝贈与の広場〟に通じるものがあります。

実際、医療のみならず様々な領域で組織管理・経営を勉強し、多職種・異業種連携を活発化していると、
『エルダーに限らず若者(ヤング・ジュニア)に学ぶべきことが多くある』と感じます。
そして、様々な経験や人生経験が不足していても、優れた才能を持ち、多くの知識や専門的な技術を
教育によって身に着けた若者が才能や知識・技術を活かすことに長けた組織を創り続けたいと思います。

皆様、「知識は語るが知恵は聞く」姿勢のモダンなエルダーを目指しましょう!
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