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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2025/03/06 

Vol.558 「赤ひげ大賞授賞式・レセプションへの道 part Ⅲ 明治記念館編」

執筆 院長 小林真哉

今日の話は赤ひげ大賞の授賞式・レセプションが開催された場所の明治記念館についてです。
なかなか、行くことはないと思いますので足を踏み入れた者として少々ご紹介いたします。

明治記念館のホームページを参照しますと、明治14年に作られています。
その当時の名称は厳かで「赤坂仮皇居御会食所」でした。
以降、三大節賜宴(元日の四方拝、二月一一日の紀元節、天皇の誕生日にあたる天長節を祝った)、外国皇族との御会食などの多くの御饗宴が開かれています。

明治21年には明治憲法草案審議の御前会議も開かれた歴史ある場所です。
東京都の資料によると
「御会食所は、外観は御所風を基本としながら、洋風に床を板敷きとし絨毯や暖炉を導入した初期の例で、和洋折衷の様式に特徴がある。
 戦災焼失した明治宮殿に連なる遺構であり、日本の近代初期の外交儀礼の場として現存する最古かつ唯一のもの」
とありました。

昭和22年には明治神宮の総合結婚式場として開館して以降、21万組が挙式しているそうです。
現在は株式会社 明治記念館C&Sにより、結婚式、結納式、各種集宴会ほかの総合記念事業が運営されていまして、素敵なレストランやカフェもありますので、東京に行かれた際には訪れてもいいかもしれません。

授賞式当日の使用された会場ですが、まず控室は「金鶏の間」で、明治憲法の草案審議の御前会議に当てられた由緒ある会場です。
部屋の壁には縁起の良い鳥として牡丹とともに金鶏が描かれています。
表彰式は「蓬萊山」の景観を織り込んだ綴錦織が壁面を飾る「蓬莱の間」、レセプションは天井の高い「富士」の間でした。
大変由緒ある空間に入れたことに心から感謝です。

ちなみに、2025年は令和7年で、平成で数えるとしたら37年、昭和で100年、大正で114年、明治で158年です。
明治の元号は慶応の後で、明治天皇の即位に伴い定められ大化以降228番目、244個目です。
つまり私と早川先生は 1868年から1912年の45年間の明治時代を回顧する空間にいたわけです。
 
岐阜県土岐市には明治42年生まれの115歳の女性がいて、日本の最高齢者です。
また、明治生まれではありませんが今年は赤ひげ大賞に97歳の現役女性医師が選出されています。
こちらは正に、時代を生きる歴史ですね。
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