一昨年・昨年と女性情報誌an.anで温活の巻頭特集を担当させていただき、足助病院売店で空前の売り上げを記録したことはご存知でしょうか?
日頃から私に関わる方々は、聞き飽きた感は否めませんね。
an.an全体で、流行りのお洒落な衣食住について様々な角度から掲載されていました。
私自身も、体を温ためたり、体調を整えるのに有用だと思われる栄養素や衣服気象、住環境や気候などの自然環境に触れさせていただきました。
そこで今日は、改めての衣食住です。
古代中国・斉国の首相、管仲が残した名言に"衣食足りて礼節を知る”があります。
「社会が健全に機能するには、まずそれぞれの人の暮らしが安定し衣食が満ち足りていることが大切だ」ということで、
衣食住という言葉の由来とされています。
では次の疑問です。
衣⇒食⇒住の順番はなぜなのでしょう?
医療の世界で考えてみましょう。
人が生まれたとき、皆さんはどの順番で対応しますか?
まずおくるみ(衣)で包み、授乳(食)し、保育器 (住)へ移動でしょうか?
もちろん、授乳・保育器に関しては個々のケースがありますが、衣に関しては最初ですね。
衣食住は、人が生まれてから触れるものの順番とも考えられます。
その他にも様々な考察が有りました。
私が合点のいった考察を挙げてみます。
生命を維持するための優先順位に由来している
寒さや暑さなどから身体を守るための衣服がまず優先され、次に飢えをしのぐための食事、安全を確保するための住居が大切
人が接する時間の長さに関わる
人は基本的に入浴時を除き、服を着ています。
一日のうち23時間以上着衣の状態が多く、衣服に接する時間が圧倒的に長い
人と動物の決定的な相違に由来する
動物も、食事をとり、安全なねぐらが必要ですが、衣服を着ることはありません。
まあ、最近は素敵な装いのペット達もお見受けしますが…
確かに、当院が取り組む防災活動の勉強会やJMATでの能登地震での災害派遣事業でも
衣(毛布などの防寒など生命を守るもの)⇒食(非常食や温かい食べ物)⇒住(プライバシーが保て安眠・休息が取れる避難所など)の順を痛感したことを思い出しました。